ウェブ取引上のモール等運営者等主催者側の法的責任

    IT取引におけるモール等運営者等主催者側の法的責任

    1消費者からモール等の出品業者へのクレームについてのモール側の責任
    例えば、ネットショップモールの出品者が消費者を騙したり、あるいはお金を払って商品を送らないなどのトラブルにおいて、モールの運営側が責任を追うかという問題があります。

    この点は、原則としてモールの運営社は責任を負わないが、例外的に負う場合があります。例えばモール側が販売主体になっていると表示されている取引では、モール運営社も商法14条の名板貸の類推などの外観法理によって、モール運営社が販売者とされる場合も想定されます。最近のモールは、サービス向上のため、モール側が決済や配送などを独自に取り込んだシステムを採用しているため、そうしたサービスの向上によって、皮肉にもモール側が販売主体だと認定されやすくなる可能性が高まるかもしれません。


    2出品業者の第三者の権利侵害
    例えば出品ページにおいて第三者の商標権、名誉、その他の権利を侵害した場合にモール側が責任を負うかという問題があります。

    この点については、例えば掲示板管理者であればプロバイダ責任制限法により、管理者は違法な書き込みがなされたことを知り、かつ権利侵害があると認める相当な理由があって、初めて削除すればよいということになります。相当な理由とは実際の運営では明らかなケースを除き、裁判所の仮処分をまって初めて削除するということが一般的でしょう。

    これとパラレルに考えると、モールにおいても商標権等の権利侵害が明らかでない限り、第三者からのクレームに対して削除の仮処分命令などがあるまでは待機するという方針が考えられます。
    判例では楽天チュッパチャップス事件(知財高裁判決平成24年2月14日判決)において一般論としては上記のプロバイダ責任制限法の趣旨と同様の判断をしています。この判例は商標権について知財の新しい判決と評価されますが、プロバイダ責任制限法のことを確認したにすぎないともいえるかもしれません。


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