IT商用利用(3)ポータルやモールでの利用停止・アカウント停止


    SNSやネットモール(ショップサイト)などのサイトの利用にあたり、不当な利用解約、取引アカウントの停止、不利益又は不公平な取り扱いを受ける相談は多くみられます。この点について利用者がサイト側に対してどのような法的根拠で請求できるでしょうか。

    1有償の場合
    有償でサイトを利用している場合は、対価を支払っている以上、同様の対価を支払っている他の利用者に比して不利益、不当な取扱いは契約上の義務違反として債務不履行になる可能性があります。この場合はこれによって受けた損害を賠償せよという請求が考えられます。双方の主張はサイト側の利用規約とそれに該当するかどうかが主要な争点と予想されますので、立証のポイントとしては、サイトの仕様は常に変更されることを考えると、当時のサイトの画面をできるだけプリントスクリーンで保存するなどの証拠の確保が必要になりましょう。もちろん、立証責任がどちらにあるかによって、場合によってはサイト側がそうした証拠確保を迫られることもあります。
    ところで、損害賠償とは別に、利用者としては、公平に今後も引き続き利用できる地位の確保を求めたいところです。が、その点については民法上の救済は困難であります。独占禁止法による救済も考えられなくはありませんが、取引拒絶をやめるという作為を求める請求は成り立ちにくいと考えられます。利用者としては、不当な取扱いを受けたとしても、その救済を法的に請求する場合は、その後は当該サイトの利用を事実上諦めねばならないといえるかもしれません。

    2無償の場合
    想定としてはグーグル等の検索エンジン等で不利に取り扱われた場合が考えられます。この点無償ということでいうと、サービスの適正な提供を受ける権利は利用者にはないわけですから、契約上の権利とは別の権利侵害を念頭においた主張を考えねばなりません。例えば、グーグルでの不当な取扱いは、プライバシー等の人格権侵害などが構成として考えられなくはありませんが、相当に立証の困難が予想されます。

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