無修正アダルトサイトと刑事責任(犯罪性・処罰性)

    無修正アダルトサイトと刑事責任(犯罪性・処罰性)

    アダルトサイトの刑事責任の具体的な処罰規定としては刑法175条のわいせつ電磁的記録等送信頒布罪(1項但書の新設)、児童買春等禁止法(児童ポルノ)の二つがあります。

    1 わいせつ電磁的記録等送信頒布罪
    この犯罪の要件はアップしたデータが
    ①「わいせつ」であること
    ②「電磁的記録その他の記録」にあたること
    ③「頒布」したこと
    が必要です。

    ①「わいせつ」についてはいわゆる無修正なデータがこれに該当します。
    相当以前に「FLMASK」事件がありましたが、これは簡単にモザイクが取れて無修正画像を閲覧できるということでわいせつ性を認定された有名な事件です(大阪地裁H11.3.19ほか)。

    ②「電磁的記録その他の記録」の該当性
    以前判例は、アダルトサイトのサーバのハードディスクがわいせつ物であるとしていましたが、近時刑法改正により、電磁的記録自体を処罰可能と法改正されました。

    ③「頒布」
    不特定多数にデータを交付することです。サイト上の動画について、最高裁H26.11.25によれば、サイト上でDLできる状態にデータを置いておけば、これをもって頒布にあたる、としました。ただし、頒布の実行行為の終了は、顧客がDLをしたことまでを含むと解釈されているようです。


    2 児童買春等禁止法(児童ポルノ)
    児童ポルノ禁止法ではわいせつ図画公然陳列罪よりも処罰範囲が広範になります。具体的には児童ポルノでは、頒布、販売、業用貸与のほか、提供や保管などサーバへのアップ自体を処罰することが可能です。近時はその処罰範囲をさらに拡大させる動きもありますので、いずれにしても児童ポルノについては、一切のネット上の取り扱いが制限されているとみるべきでしょう。
    なお、児童ポルノは次のようなものが該当します。※児童とは18未満を指す。
    1. 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態。
    2. 他人が児童の性器等(性器、肛門又は乳首)を触る行為又は児童が他人の性器等(性器、肛門又は乳首)を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの。
    3. 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの。

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