資金決済法上の仮想通貨交換業登録のポイント(ビットコイン、リップル、イーサリアム)

    資金決済法上の仮想通貨交換業登録のポイント(ビットコイン、リップル、イーサリアム)


    ビットコイン、リップル、イーサリアムなどは、P2Pとブロックチェーンによって記帳の保全を図る分散型仮想通貨ですが、法律上は仮想通貨の発行者(開発者ではなく、対価をもらって仮装通貨を発行するのが発行者)がいないという点に特徴があります。この発行者がいない仮想通貨では、発行者に対する規制というものが想定できないため、その補完的規制として、取引所に対して登録制を敷いています。この仮想通貨交換業者の登録について簡単にまとめておきます。


    ポイント:資金決済法の他の業規制(前払い式支払手段発行者届出OR登録、資金移動業登録)と比較すると、ユーザーからの預り金相当額(OR半額)の供託という制度がなく、資金調達の必要はありません。そのかわりに後述する(4)の審査基準に該当するかがそれなりに審査されるため、一般的な金融機関ほどではありませんが、それに類する相当な社内整備にかかる準備が必要となります。また、事業開始後の監督として、監査法人等による監査を受けての報告義務が特色です。


    1 届出が必要になるタイミング等
    額を問わず、事業を始めようとする場合には、事前に登録を要します。
    届出名:「資金決済に関する法律第63条の3第1項の仮想使交換業者の登録」
    登録免許税:15万円


    2 届出の手続きのポイント
    (1)窓口 東京の場合:関東財務局理財4課(湯島駅所在)

    (2)事前準備~供託等は不要ですが、社内体制の整備が必要

    (3)必要書類の概略
    ①登録申請書(書式あり)
    ②役員について、誓約書(書式あり)、誓約書(書式あり)、履歴書(書式あり)、住民票の抄本、自治体の身分証明書
    ③会社について、沿革(書式あり)、株主の名簿(書式あり)、定款、登記事項証明書
    ④最終の貸借対照表及び損益計算書
    ⑤3年後の収支予想書面
    ⑥資金移動業に関する下記書面
    ・仮想通貨の概要説明書
    ・組織図(内部管理に関する業務を行う組織を含む。)
    ・管理責任者の履歴書
    ・社内規則
    ・利用者との契約書類雛型
    ・第三者に委託する場合には委託契約書
    ・指定紛争解決機関の商号・名称又は苦情処理・紛争解決措置の内容
    ⑦その他審査において要求された書面

    (4)審査基準
    規定としては、資金決済に関する法律第63条の5の登録拒否事由への該当の有無となります。
    具体的には、資本金1000万円以上のほか、①システムの安全管理体制、②委託業務の適正・確実な遂行を確保するための措置、③利用者保護(説明義務)及び本人確認のための各種体制、④分別管理体制、⑤苦情処理体制などが審査されます。

    (5)届出に要する期間
    事案により異なり、数か月(標準処理期間2カ月)


    4 登録後の監督状況(報告義務)
    ①帳簿に関する一定事項(取引履歴や要供託額等の記録)の要求
    ②公認会計士又は監査法人によると事業年度ごとの監査
    ③上記を踏まえた事業年度ごとの財務局への報告


    リンク→資金決済法上の資金移動業の登録の内容(ポイント課金制アプリの送金サービス等)

    リンク→資金決済法上の前払い式支払手段発行者届出のポイント(課金制アプリと資金決済法の手続き)


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