システム開発紛争のポイント(4)トラブルの対処法

    システム開発紛争のポイント(4)トラブル対処法

    (1)~(3)で述べましたとおり、システム開発ではユーザのクレーム主張はそれ自体が通例起こりうると捉える必要があります。クレームによって代金の不払い、開発の頓挫などは日常茶飯事です。ただ、それゆえに事あるごとに裁判をしていては長い意味で経済的に得な結果にはならないでしょう。

    ユーザの主張自体が正当なものか、つまりは、当該クレームがベンダの専門業としての知識(予見)能力の低さ、技術力の低さ、説明不足に起因するか否かを慎重に吟味して戦うか否かを検討することになります。

    予防法務の一般論としては、契約書類やRFP・仕様書等を丁寧に作成することが必要ですが、裁判になったときの時間的物理的コストを双方が考慮して迅速かつ適切なクレーム処理を担当者がいかに行っていくか、それが紛争解決と営業上の最も重要なポイントです。

    アメリカの裁判では弁護士費用が高額なこともあって、数年間の裁判で勝ったのは弁護士だけだという批判も散見されます。(とはいえ、弁護士の立場としても、星の数ほどのメールの分析や、複雑な技術の理解・把握等、膨大な作業時間を考えると、相当な費用がかかることは避けられません。)
    そうした裁判にかかるコストというものを双方が理解した上で、裁判になる前に適切な調整を図ることが不可欠だと考えます。

    事案によってはどうしても裁判になる場合も勿論避けられませんが、その場合には受任弁護士のシステムの理解度に応じて依頼側が積極的に情報の集約と提供の協力を行うことがコスト削減のポイントです。
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    カテゴリ:Ⅰ システム開発紛争     

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